スザルルSS

□君の中で死なせておくれ
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こちらを読んでからの方が内容が把握出来ます



スザルル←ブシ

(ルルーシュに惚れてしまうブシドー)







「いや…さっきは済まなかった。少年」



刹那と勘違いされ、ミスターブシドーという初対面の変態に、いきなり襲われたルルーシュ



だがよく見たら外見も服装もまったく違っており、ブシドーは潔(いさぎよ)く己の否を認める



「全くだ!人違いもいいところだ」



とめどない怒りを撒き散らすルルーシュの元に、空気の読めないスザクがやってきた



「ルルーシュ」



「スザクか」



途端、ルルーシュの固い表情が柔らかくなる



「どうしたのルルーシュ?」



「いや…」



天然の癒しパワーで、ルルーシュの泣きっ面に蜂の表情を解(ほぐ)し、笑顔を引き出す



「君は笑顔の方が可愛いよ」



「バカ……真顔で恥ずかしい台詞をサラっと言うな」



今思えばルルーシュは、スザクから喜怒哀楽の感情を貰っていた



心地よい安心感、蕩(とろ)けるような甘い涙を



「本当のことを言ったまでだよ」



だからなのだろう



スザクの笑顔には、元来(がんらい)そういう力が備わっているのかもしれない



「お詫びと言っては何だが、特製ブシドースペシャルを…!」



「ところでルルーシュ。この人誰?」



「知らん」



「無視するな、少年」



(きびす)を返すルルーシュだったが、ブシドーに腕を取られて引き留められる



「僕のルルーシュに何の用ですか?」



嫌がるルルーシュを庇(かば)うかのように、スザクはブシドーの眼前に立つ



「初めましてだな、ガンダム!」



「いや、一言だけ言っておきますが…僕はガンダムじゃないです」



「私は君の存在に心奪われた男だ!」



「ええっ!?」



「君じゃない、君の後ろにいる少年にだ」



スザクの背後に隠れていたルルーシュが絶句し、スザクも鋭く息を飲んだ



「ルルーシュは僕のです!」



スザクは口を尖(とが)らせる



「ほう…。今日の私は阿修羅すら凌駕(りょうが)する存在だが、果たして君に太刀打ち出来るかな?」



そんなスザクの台詞を、いとも簡単に翻(ひるがえ)し痛烈に批判する



「僕に対してそんな口の聞き方をするなんて……いい度胸してるじゃないですか…!」



天然スザクからドSスザクへと鮮(あざ)やかに変貌を遂げた



「お……おい、スザク」



「大丈夫だよ…!ルルーシュ、すぐに終わらせるから」



愛して止まないルルーシュ絡みのことになると、スザクは毎回こうなるのであった



「ルルーシュは渡さない」



「スザク…」



ブシドー顔負けの愛の言葉に、ルルーシュは素直に感銘を受ける



「ルルーシュの操(みさお)は渡さない」



「スザ……」



喜んだのも束かの間、その一文字で、ルルーシュのスザクに対する恋心に水を差され、急に醒(さ)めた気持ちになる



「ルルーシュの貞操は僕が守る!」



体目当てなのかと疑いたくなるスザクの言動に、ルルーシュは言葉を失う



「望むところだ!ガンダム!!」



最新鋭のランスロットアルビオンとアヘッドが空中で交錯する



獲物を狙う猛禽(もうきん)のようにアヘッドは急迫した



「ぐっ…!この変態仮面っ…!なんてしつこさなんだ!!」



「月光に狂わされたか!ガンダム!」



「もうよせスザク!相手が悪過ぎる」



ルルーシュが必死に窘(たしな)めるがスザクは聞く耳を持たない



「でもっ!僕はこんな変態仮面に負けたくない!」



「聞いてないぞ…ガンダム!」



「いや…だからッ……ガンダムじゃないです!」



「ガンダムしか言うことがないのか、この変態仮面…!」と、操縦桿(かん)を握りしめ、スザクは密かに思ったが口には出さなかった



「ルルーシュと言ったな!どうだ、私と付き合ってみないか?」



「断る。俺にはスザクがいる」



「ルルーシュゥゥゥゥゥ!!」



滅多に言わない愛の告白を囁(ささや)いたルルーシュに、スザクは滝のような涙を流す



感激の雄叫びを上げ、アルビオンの両腕でルルーシュをきつく抱きしめる



「ぐえぇぇぇぇぇぇ……」



重圧で今にも押し潰されそうなルルーシュ



「ならば仕方ない。君の中に強行介入する!」



誇り高きミスターブシドーは、美少年限定の変態仮面(変態仮面と書いて男色家と読む)に成り下がる



「何だとォッ?!」



ブシドーはアヘッドから降り、青白い顔をしたルルーシュを四つん這いにし、下着ごとスボンを引き下げ、ルルーシュの中に介入しようとした



「ギャアァァァァァァァァッ!!」







の中で死なせておくれ



(この気持ち……まさしく愛だ!)


























ありえない展開にルルもたじたじ

はっきり言ってブシドーの存在がギャグにしか見えません

ですが!ブシドーの暴走書くの楽しいです



お題拝借、闇に溶けた黒猫様


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