氷帝学園b
□ ― Valentine panic ―
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― Valentine panic ―
(Ver Ryo.S)
「亮〜!」
『あ?どうした、そんなに急いで』
私はいつもより早めに学校へ来て、朝練が終わってるであろう彼氏の亮の元へ向かう。
だって一番最初にチョコ、渡したいから。
微かに願いながら廊下を歩いていると、目の前に待ち望んだ姿があったので思い切り走って近付いた。
「今日は何の日でしょ―?」
『長太郎の誕生日』
「それもあるね!けど、もう一つ!」
『…もう一つ?ん―…あ』
亮は、ハッとした顔をした。きっと何かを思い出してくれたのだろう
『バレンタインデー』
「正解!…もう誰かにもらっちゃった?」
『いや、貰ってねぇよ』
優しく微笑む宍戸
その笑顔に安心する私
「ふふ、良かった!コレ、私から亮へ!」
『サンキュ―!』
綺麗にラッピングされたチョコを、宍戸は目をキラキラさせながら受け取る
「中身は勿論ミントチョコだよ!」
『おっ!!流石だな!!!ありがとよ!!』
「喜んでもらえて良かった!朝一で来たかいがあったよ」
『…お前、態々この為に早く来たのか?』
私の顔を見ながら驚愕する亮
「当たり前じゃん!一番最初に渡したかったんだもん☆」
『俺はお前のしか貰わねぇっつの』
「え?」
『何でもねぇ!っか、マジサンキュな!…あ、今日部活ねぇからよ、何処か行くか?』
「うん!」
少し顔を真っ赤にして言う亮へ更に気持ちが高まった
そしてチャイムがなり各々の教室へ戻る
「(…♪)」
ルンルンで歩いていとると前から女の子2人組が歩いてきた
「宍戸君、誰のチョコももらってくれないんだって」
「(え?)」
「そうらしいね!何か、もらいたい奴は一人しか居ないって言ってたみたい」
「…////」
自分は特別
なんだか凄い嬉しかった
end