東城大学病院

□桜宮の赤ずきんちゃん。
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【version.2】
赤ずきん…速水
お母さん…島津
お婆さん…田口
狼…桐生



赤ずきんがお婆さんの家に行くので、お母さんはお届け物を荷造りし始めました。
「んー…米と、野菜と、あ、漬物も持って行け。あとそろそろ寒くなるから、半纏と…」
「そんなに持てるかよ。米はいつも余るって言ってたからいいだろ」
「そのくらいでちょうどいいんだって。食べないと片付かないくらいじゃないと、あいつ面倒臭がって食わんからな」
「運ぶ身にもなれよ…」
結局、台車一杯の荷物を引きずって赤ずきんは出発しました。重たいけど、お婆さんが喜んでくれるなら苦じゃありません。
「っしゃ、待ってろよ…!」
勢いを付けて台車を走らせ、赤ずきんは超高速で森を走り抜けました。その速さから、赤ずきんは後に「赤い彗星」と呼ばれるようになったとか…。
あっと言う間にお婆さんの家に着くと、なんと、狼が家に上がり込んでいて、お婆さんと仲良く珈琲を飲んでいました。お婆さんは赤ずきんに気付くと優しく迎えて、珈琲とチュッパチャプスをくれました。釈然としない気持ちで狼を睨むと、狼は大人の対応で「少し長居してしまいましたね、お孫さんと水入らずの時間を邪魔しては
いけないのでこの辺で」と退出しました。
赤ずきんはやはり釈然としませんでしたが、それでもお婆さんと二人きりになれたので、すぐに機嫌は直りました。
めでたしめでたし。

終わり…?
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