東城大学病院

□てのひら舞踏。
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その時、耳元にふっと笑ったような息を感じた。次の瞬間、耳の下辺りに柔らかく擽るような感触。
それが田口の唇だと気付いた途端、兵藤の全身の血が沸騰した。
「先輩、…ヤバいです」
「え?…ッ!兵藤!?」
突然、膝の裏に手をかけて脚を大きく押し広げられ、田口は目を見開いて戸惑う。開脚の体勢に抗議する間も与えず、挿入していた硬い欲望を奥まで一気に叩き付けた。
「ひあぁッ!や、っうぁあっ…」
「先輩が、煽るから」
「何、が…っアアッ…!」
まるで餓えた獣だ。肌と肌とがぶつかる音が下品に響く。閉じることを忘れた口から言葉を為さない声が上がり続けて、兵藤の雄を何処までも熱くする。
やがて激しい暴走は駆け上がる様に二人を絶頂に導いた。
少し苦し気に呼吸する熱い身体を抱き締めて、愛しくて愛しくて、いつまでも離せずにいた。
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