東城大学病院

□GO!GO!サウナ★
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あー疲れた、明日休みだし、サウナでも行って帰って寝たいなあ…ぼんやりと考えながら田口が駐車場へ向かっていると偶然にも速水と島津にバッタリ会った。直帰?と問われてサウナ計画を話すと、異口同音に「行く」と言われ、三人でサウナに行くことになった。
「久しぶりだなあ、一緒に風呂なんて」
24時間営業のスパはガラガラで、更衣室にはすれ違いに帰るサラリーマン一人しかいなかった。無防備な田口の素肌に、速水と島津の無遠慮な視線が刺さるが、本人は全く気付いていない。
磨りガラスの引戸を開けると、湯煙の中に湯に浸かる人影が見えた。
「殆ど貸し切りだな」
「もう深夜だしな」
とりあえず身体を洗おうとしていると、
「先輩?」
聞き覚えのある声がした。
「え?」
「うわあ、奇遇ですねえ!速水先生に島津先生も」
「兵藤」
凄い確率の偶然だ。
「オイオイ、凄い偶然だな。田口、つけられてたんじゃないのか」
「やだなぁ速水先生、着けてたら先に入ってるわけないじゃないですか」
「どうだか。先回りする方法はいくらもあるだろう」
何故か火花を飛ばす二人を置き去りに、田口と島津はサウナに入っていた。

暑い。当然だが。
「頭がぼーっとする」
「行灯は、いつもだろ」
無礼な旧友を睨むが、何の効果もなかった。ふと、島津の腕に触れた。
「うわっ、何だ?」
「いや、鍛えてるなあと思って。何かやってるのか?」
「たまにジムには行くけどな。お前も少しは鍛えろよ。貧相な」
島津が田口の腕を掴む。
「普通だろ」
「いや、細いって」
「うゎ、くすぐったい」
「女の二の腕の柔かさって、胸と同じって言うけど、アレって男もそうなのか?」
「知るか。…ちょっ、こら、何処揉んでんだよ!」
片手で二の腕を掴み、もう一方の手は薄い胸を悪戯していた。
「いいじゃねえか、減るもんじゃないし」
指が敏感な突起に触れて、田口の身体が小さく跳ねる。
「ぁっ…」
艶のある声が漏れて、田口は羞恥に赤く染まる。誤魔化すように睨んで
「セクハラ親爺か!」
と言ったが、島津の様子がさっきまでと違うのに気付き、戸惑う。
「…島津?」
何か言おうとした島津が、足音に反応して素早く田口から身を離した。
ガチャ。
「あ、やっぱり此処にいたんですね」
兵藤だ。速水も続いて入って来た。
「…行灯、もうのぼせてるな」
顔を赤くしている田口に、速水が茶々を入れる。
「え?ああ、そうだな、…ちょっと、涼んで来るよ」
実際、熱さに参ってもいた。逃げるようにサウナを出る田口に
「露天風呂も貸し切りですよー」
と兵藤が能天気な声で言った。

ちゃぽ。
静かな夜に、水音が響く。星はうっすらとしか見えないが、月が出ていた。満月のような、そうでないような。なかな良いものだな、と田口は空を仰ぐ。
夜の涼しい空気が、火照った肌に心地好い。岩に腰掛け、足だけ湯に浸けて、身体を冷やしていた。
引戸が音を立て、振り返ると島津が入って来ていた。
「涼しいな」
隣に腰掛ける。
「ああ。…速水達は?」
「根性比べだ。やけに対抗意識燃やしてたな、二人共」
「元気だなあ。倒れなきゃいいけど…」
「田口」
「ん?…ぅわっ!ちょっ、島津…!?」
突然抱き寄せられて、田口が慌てる。
「あんまり大きい声出すなよ。響くぞ」
「何言って…っあ!」
やっと冷めかけていた身体を湯に引き込み、膝の上に座らせるように片手で抱いて、もう一方の手を先程も触れた胸に這わせる。
「ほら、響く」
「…島津、やめ…っ」
抱き寄せ、唇を合わせた。口内を確かめるように犯しながら身体を愛撫する。
「んんぅっ!…っ、はあ」
唇を解放すると、緩んだ口元が酸素を求めて深く息を吸う。
「敏感なんだな」
耳に口を寄せて囁くと、それにすら反応して身体を震わせた。
「可愛いな」
「…るさい…っ」
「あんまり時間ないから」
独り言のように呟きながら、島津は田口の下腹部に手を這わせた。僅かに芯を持ちはじめていた部分を大きな手が包む。
「あっ」
田口が身体をすくませて島津にしがみ着く。逞しい背は外気に晒されているのに熱く、それが何だか生々しくて、田口は顔を隠すように島津の首に顔を埋めた。田口の熱い息を耳に感じて島津は益々昂るのを自覚した。
浮力を利用して田口の身体を少し持ち上げ、唐突に脚を開かせて膝に跨がらせた。田口は対面座位の形に戸惑いながらも、バランスを崩さぬよう島津の首にしがみついている。それが可愛くて、島津はふっと笑った。
「何、笑って…」
「いや、可愛いなと思って」
「なっ…バカなこと」
「ああ、もう、本当に可愛い」
勢いよく抱き締めたかと思うと、肩口に、鎖骨に、キスを降らせた。触れて、吸い付いて、舐めて、甘噛みして。同時に節の目立つ指で勃ち上がった中心を扱けば、田口は必死で声を抑えて快感に耐えた。
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