story
□Target 2
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「お前、靴くらい揃えてから…」
「おじゃましまーす」
あのまま車を走らせて、俺は高杉を自分ちのアパートにあがらせた。つか、俺より先に入るし靴は散乱って…
「礼儀知らず…」
「なんかいったかー?」
「…なんでもないっス」
今時の高校生ってこんなもんなの?
「銀八ィ〜腹減ったぁ〜」
俺が頑張って買ったソファーにねっ転がりながら高杉はそうぼやいた。
まだ新品なのに…俺だってそんなに堪能してないのに…
まぁ、大人がガキ相手にムキになっちゃいけねえよな。
それになんか、高杉ならいいかな、なんて思う。
「はいはい…つか、俺一応先生なんだから先生くらいつけろよな」
「え〜」
まずは温かい茶でも飲もうと思って急須を手にとった
「友達じゃないんだからさ」
「…じゃあさ、恋人になればよくね?」
お茶を煎れる手が、止まった
「…え?」
「なんちゃって〜銀八、お茶もらうぜ」
「…あ、うん」
その時、銀八はどうとかいうことは考えられなくなっていた。まさかの告白に、ピタリと体が止まった。
「なに?もしかしてまんざらじゃない感じ?センセ」
お茶を啜りながら高杉はニヤリと笑い、その時の"センセ"はなんとも挑発的だった。
「…ガキが調子のんな」
「いてっ」
軽く高杉の頭をはたいてから自分も席に座り、茶を啜った。その手が震える。なんでこんなどきどきしてんだ、俺…
それから外に飯食いに行って、帰ってきてから風呂に入って(もちろん別々にね)、しばらく喋ってから俺はリビングで寝るからといって高杉を寝室に向かわせた。
「一緒に寝てもいいんだぜ?」
「そういうこと言うんじゃねえの」
高杉を寝かせてから一人、酒を片手に考えてみた。
どうも今日の自分はおかしい
高杉の前では平然を装ってみたものの、内心バクバクだった。
なんで、生徒一人にこんな
まさか……好き?
俺が、高杉を?
いやいやいやいや、相手は生徒しかも男!そんなことあっちゃあいけない、もちろん女子でも。じゃあ一体なんなんだこの気持ちはァァァ!
普段そこまで使わない頭をフル稼働させたもんだから、一気に疲れる。
やっぱり寝よう。
そうだ、明日になったら高杉も帰るんだし、寝て全て忘れよう。それが一番だ。
飲み終わった空き缶を台所に置いて、俺も寝る支度をした。
続くのっ?!(すみませ…)
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