story
□わるふざけ
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「ひじかたー」
「?」
パトロール中、不意に名前を呼ばれ振り返ると、そこには勢いよくジャンプして剣を振り上げる、まさにジャンプ斬りを明らかに俺に向かって仕掛けようとしている総悟がっ…て
「うぉぉぉぉぉぉおお!!!!」
命の危険を感じると無意識に声が出てしまうらしい。
大声と共になんとか避けきって、地面にへたっと崩れおちた
「あっ…あぶねぇじゃねーか切腹だコルァァァァ!!!しかも団子食べる?的なノリでくんな怖ェんだよテメェ!!」
「土方さんいい加減真選組夏服着て下せェよ」
「おい若干シカトしてんじゃねーぞ殺すぞっていうかまだ引っ張ってたのかそれ!」
「隊で着てないのは土方さんだけでさァ」
「そりゃテメーもだろ。もしかして今のはそのセンスの欠片もない制服を作ってくれようとしたのか?」
「そーいうことです」
「やっと会話のキャッチボールが出来たな…てゆーか腕ごと削ぎ落とす気だろ」
「バレてましたか」
へへっと悪戯っぽく笑う総悟。いや、そんなんで許されるもんじゃないから
「土方さん…」
また俺の名前を呼ぶと、今度はしゃがみこんでる俺と目線を合わせるように、
総悟も腰をおろした
そしてどんどん近付く総悟の顔
…え?うそ何コイツまじでか?こ、公衆の面前で…!?
どうしたらいいか瞬時に判断することが出来ず、取敢えず硬く目を瞑った
「相変わらず面白い顔でさァ」
「……は?」
え?な、そういうこと?
ポカンとしている俺の顔を見て、総悟はニターと黒い笑みを浮かべた
「目ェ瞑ったりしてェ、何か期待でもしてたんですかィムッツリ土方コノヤロー」
「テンメェ…からかうのも大概にしろよまじで切腹だコラァァ!!!」
素早く刀を抜き振りかざしたがヒラリと避けられ、虚しく風を斬るだけに終わった
そして総悟は、
「じゃーな。ちゃんと仕事しろよクソ土方コノヤロー」
といって手をヒラヒラ降りながらどこかに向かって歩いていた
いや、お前も仕事しろよ。てゆーか
誰が逃がすかよ
ガシッとその腕を掴んで体をこちらに向かせる
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