11/19の日記

11:36
勝呂くんの志摩くん調教生活〜日常編〜
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「志摩、志摩。起きぃ遅刻や」
「んむぅ…?ぼん…?」
「寝ぼけとんなや、犯すぞコラ」
「おかし…?今はいらへんわ…」
「……ええから着替え」

志摩は朝に弱い。寺の子だから朝に強いとかとんでもない偏見だ。だって眠いものは眠い。実家にいた頃よりは大分遅い時間とはいえ、やはりうつらうつらしながら志摩は起きる。

「ぼん…?」
「ほれ脱げ。着替え持って来たったから」
「うん…」

剥ぎ取るように寝巻きを脱がされ、ふるりと震える。そうしたら坊は寒くないようにとさすって暖めてくれた。優しいなぁ坊は。でもなんで胸ばっかり摩るんかなぁ。あ、いたたたた、乳首は痛いで坊摘まんといて!

「起きたか志摩」
「おん。いい加減この起こし方やめてくれんかなぁ。乳首痛いんやけど」
「素直に起きんお前が悪い」
「えぇー…」

文句言うなら起こしたらんぞ、と言われて困るのは俺の方なので素直に黙っておく。
もそもそと着替えて、顔を洗って歯を磨いて一息ついて。

「おはよぉ坊」
「おう」
「ところで何でいっつも俺ん部屋居るん?」

4人部屋のこの寮の部屋にて、坊はいつだって五人目の住人とばかりにふんぞり返っている。他の寮生は見ないふりが大層得意な方々だった。

「たまたまや」
「さよか」

何がたまたまなのかは知らないが、おかげで志摩は今日も遅刻せずに学校へ行ける。……若干乳首は痛いのだが。







「あ……」
「どうしました?志摩さん」
「財布忘れてもた…うあー昼飯どないしよぉ…」

頭を抱える。寮まで取りに帰ってもいいが、この学園は阿呆みたいに広いので寮と学校を往復するだけで昼休みは終わってしまうだろう。きゅるる、と胃袋が悲しげに鳴いた。

「子猫さぁん!後生や、お金貸してぇ!」
「そう言われましても、僕はお弁当やからお金はあんまし持ってきてへんのです…」
「そんなぁ…」

これは昼飯抜きか、とがっくり肩を落としたらば、「志摩」と声をかけられた。
顔を上げたら、そこにはやきそばパンが。ぐるる、とお腹が呻る。よだれもちょっと出た。

「ぼ、坊…?」
「なんで俺には頼らんのや。昼飯分けたるわ」
「坊…!!俺、一生付いていきます…!」
「パン一個でか。どんだけ安いねん」

わぁい坊大好きー!とパンを受け取ろうと手を伸ばせばひょいとあがるやきそばパン。あれ?坊、それ俺にくれるんとちゃうの?持ち上げて「ほれ、あげた!」とか言うんは金兄だけで充分でっせ?

「志摩、口開けぇ」
「くち?なんで…っていうか坊、パンくれるんとちゃ、むご」

無理やり口にパンを突っ込まれた。え、なんで坊そんな楽しそうなん?

「食わせたるわ。ほれ、口開けて頬張り」
「むっむぐぅ…んむぅ、んぐ」
「ふは、何言うとるかわからんわ」

ペットに餌付けする感覚なんかなぁ、ともごもごパンを食みながら思った。だって坊はとても楽しそうにパンを俺の口の中に突っ込んでくる。ちょっと息苦しくて涙目になったけど、焼きそばパンは実に美味しかった。
坊はパンを食わせ終わった後、「次はフランクフルト…いや、ヨーグルトも…」とぼそりと呟いていた。よくわからんけど、また奢ってくれるんならありがたいなぁと思う。






「あ、今日エロ大王の発売日や」
「……志摩さん」
「…お前はもう少し慎めや」
「え、なんやろ二人の視線が痛い」

寮に戻ってから気付いたものだから、外は少し薄暗くなってきている。

「んー…急げば間に合うやろか。ちょっと俺本屋行ってきますわ」
「え?暗なってまいますよ?」
「大丈夫やって!ほんなら子猫さん、坊、また明日ー」

エロ大王のため!と軽やかに駆けだそうとしたら、腕をぐいと掴まれてたたらを踏む。
振り返れば眉間に皺をよせた坊がむっつりとこちらを睨んでいた。別に機嫌が悪いわけではない、これが坊の普通の表情なのだ……多分。子猫さんと居るときは比較的穏やかな顔しとるんやけどなぁ。

「俺も行く」
「え?坊もエロ大王読まはるん?」
「阿呆!俺は参考書買いに行くんや!」
「えぇ…教科書で充分やん。ホンマ変態や…」
「なんやと!」
「じゃ、僕はこれで。坊、志摩さん。また明日」
「おう」
「さいならー」

そうして、てくてくと坊と連れ立って町へ行く。

「あ、坊。あの服ええなぁ、坊似合いそうや」
「ん?少し派手すぎひんか?」
「これ以上ないくらい派手な頭しとる人が何言うてますのん!んー…どないしよ、服買おうかな」
「…本買うんちゃうんか」

半ば呆れ気味に言われたが、坊は知らんねや!いっつもお下がりばっかやった自分が自分だけの服を買う感動を!

「ああ、やからいっつもぶかぶかの服なんやな」
「…別に俺が小さいんとちゃいますえ?何度も洗濯した結果だるんだるんになってしもただけで決して俺が小さいわけでは」
「別にお前が小さい言うてへんやろが」

くつくつと笑う坊は足を店先に向ける。

「え、坊。参考書は」
「ええわ、せっかくのデートや。付き合うたる。どんな服買うんや」
「ぶっは、デートて!坊も冗談言えるんやね」
「冗談ちゃうわ。ほれ、ええからこのほっそいエロい腰が引き立つ服でも買って着ろや」
「うひひ、くすぐったいて!ケツ触らんといてぇ!」

けらけら笑いながら店内に入った。坊曰く、「ほっそいエロい腰が引き立つ服」とやらがあるかは知らないが、その日何着か服を買って、御満悦で坊と手を繋いで帰った。
ほんまにデートみたいや。








坊の日記


○月×日 (晴れ)

朝の志摩は無防備だ。いつ同室の奴らに寝込みを襲われるか気が気でない。くそっ何で俺と志摩は同室じゃないのか…一応志摩の同室の奴らにはよくよくあれは自分のものであると言って聞かせてあるが念には念を入れておくことにする。
それにしても志摩は寝起きが悪い。服を剥いで撫で回してあまつさえ吸い付いてみたりしても全然起きない。おかげでくっきりと所有印を残すことはできたが。
そういえば昼はとてもエロい志摩が見れた。財布を忘れたらしく、昼飯がないと言っていたので焼きそばパンを恵んでやった。誓って言う、その時下心はなかった。だが志摩が悪い。志摩がえろいのが悪い。ちょっとしたいたずら心で手ずから食わせたやったら、なんや、ごっつエロかった。なんで俺はその時フランクフルトを持ってへんかったんか悔やまれる。今後昼飯は必ずフランクフルトを持っていくようにしよう。
放課後デートは楽しかった。志摩の腰はやっぱりえらい細い。俺の、入るんやろか。壊れそうで少し怖い。志摩が服を試着する際に手伝いと称して腰やらケツやら太ももやら触ったが、くすぐったいと笑うばっかりの志摩が残念だ。そのうち志摩の性感帯を探ろうと思う。まずは、耳とへそや。明日の朝に実行しよう。

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