捧頂

□仲が良すぎる私の兄たちについて
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ここは、私の通う名の通った学園。
そして今は我等が生徒会長が演説中である。


「まぁ、今日の集会は簡単にいえば今度の体育祭についてなんだぞ!
今回の体育祭ではなんと景品もつくんだ!


知りたくないかい?
教えてやろうじゃないか!なんたって俺はヒーローだからね!

我等生徒会の秘密写真さ!
HAHAHAHAHA!だからこぞって点をとるんだな!」


こんなバカなことを言っているのはアルフレッドという、私の兄です


ちなみに副会長のアーサーさんも私の兄貴。

二人とも外人っぽいけど、私は明らかに日本人。
まぁ、簡単に言えば、私は養子なんですよね。


お母さんはイギリス人。
お父さんはアメリカ人。

アルフレッド兄さんはアメリカ系。
アーサー兄さんはイギリス系。

このことを知ったのは小学5年生のとき。
なのに対してショックは受けなかった。

どこかで分かっていたから。
だって、お父さんもお母さんも完全に外国人だし。
どちらかが浮気でもしない限り私は生まれない。
そんなことはありえないって幼心に分かってたし。
お父さんもお母さんもお互いにべた惚れだったしね。



アルフレッド兄さんは鮮やかな金髪。
アーサー兄さんは落ち着いた金髪。
私は漆黒のような黒髪。


兄さんたちは、私を好きだといってくれた。
それでいいの。



なんて考えているうちに集会は終わって、ぞろぞろと教室へ帰る生徒達。


友達においてかれそうになって、あわてて後を追いかければ、兄さん達と目が合った。


にこりと、微笑んでくれたことに、安心してしまった。



私達が兄弟であることはトップシークレット。

小学校のときに酷い目にあったから
私がね。


それに怒った兄さん達の行動は早かった。
いつのまに撮ったのやら証拠写真や,
兄さんたちの誇る話術。
それらを駆使して彼女達を教育委員会に訴えた。

そのせいで彼女達の人生は棒にふったも当然だったろう。



「「(大好き)」」

兄さん達の口パクを読み取って、思わず笑みがこぼれる。


「(私も大好き)」


私の口パクをうまく読み取ってくれたようで、微笑み返してくれた。




さぁ、今日はこれで授業も終わりだし、早く帰ってご飯の仕度でもして待ってようかな。











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