本編
□第四話 受諾
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「えぇえ!?な、何アレ?何アレ!?」
アレンは驚き、右往左往している。
「マジもんだ…」
イツキはこのアホな騒ぎの結末を思い出して、一人ぐったりした。
ところが、一人隣で燥ぐ者がいた。
「何アレ〜!」
目の色を変えてコムリンを見つめる姿は、その対象がコムリンでなければ、大変喜ばしい。
普段、飄々としているユイだから、尚の事。
「喜ぶ所じゃねぇ!」
イツキは盛大に突っ込んで、コムリンの行動に身構えた。
『発・・・見!』
コムリンはこちらに首を向け、標的を確定したように目(らしき物)を光らせた。
『リナリー・リー、アレン・ウォーカー、エクソシスト二名発見』
「逃げろ、アレン!こいつはエクソシストを狙っている!!」
リーバーが叫ぶと同時に、コムリンはアレンとリナリーに襲いかかって来た。
「うわわわっ!追ってくる!追ってくる!!」
イツキは逃げるぞ、と二人の手を引いた。
「私たちもですか?」
「逃げるしかないだろ!」
「走るのヤダ〜」
さすがお嬢様なだけあり、走るのを嫌がる二人。
しかし今はそんなことを言っている場合ではないことを分かってほしい。
「わがまま言わねぇで行くぞ!」
仕方なしに、イツキに引かれるがまま、三人はコムリンから逃げ出した。