TOI
□5:潮風
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心地の良い揺れを感じる。
そういえば、ガラムに向かう船に乗ってたんだっけ。
気分がすぐれない。
かといって2度寝する気も起きなかった。
重い体で立ち上がって、軽く伸びをする。
フーっと息をついたあと、甲板に出て潮風に当たりに行く。
外に出ると、遠くからでもよくわかる鮮やかな緑が見える。
「よっ!息子よ!調子はどーだい?」
「調子どうって…。最後に会ってから10分しかたってない奴に普通それ聞くか?」
苦笑しながらも、ちゃんと答え返してくれることに少し安心する。
「10分たったら変わるかもしんねぇだろ?現にイリアを見てみろ。●的ビォーアフターだぜ?」
「まぁ。あいつは船に弱いみてぇだしな。」
ハハっと軽く笑いながら話をする。