TOI

□1:船旅
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夢を見る。
夢の中でも俺は現実と変わらず鍛冶をしていた。
想いをこめながら、熱で赤く染まった鉄に命を吹き込んでいく。

ただ。それを繰り返すだけの夢。



心地よい揺れを感じながら目を開ける。
ここは船の一室である。
生まれてこの方ガラムを出たことがなかった俺にとって初めての旅であり、初めての船だった。
船酔いすっかな?っと心配だったが、どうも神経のぶっとい俺にはいらん心配だったようだ。
ガラムを出て、アシハラを経由し現在ナーオスを目指している。
甲板に出て軽く潮風を浴びながら海を眺めた。
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