ハトアリ小説
□永遠の愛
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自室にて。
私とペーターは二人で寛いでいた。
そして、彼は口を開く。
「ねえ、アリス?」
「何?ペーター?」
私は視線をペーターへと向ける。
それはとても幸せそうな笑みを浮かべて、私をみつめていた。
普段の、使用人たちへの態度とは真逆な姿。
「僕ね。
アリスが大好きです。愛しています。この想いは、きっと永遠に続くんでしょうね」
いつものセリフに付け加えられた言葉の羅列。
彼はうっとりとした表情をしている。
「夢を壊すようで悪いけど・・・。
きっとそんなの嘘になるわ。だって生き物は永遠には生きられないんだもの」
事実だ。
ペーターの感情は本当かもしれないけれど、永遠には続かない。
続きたくても、続けない。
「いいえ、本当ですよ。
たとえ残像になろうとも、役なしのカードになろうとも僕は貴方を忘れません。
だって、こんなにも想いは温かく、大きいですから」
彼があまりにも無邪気に笑うから
私はなにも応えることが出来なかった。