サイエンス・ワールド 短編集

□ー五月雨をあつめて早し最上川ー
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詩を書くため、急流な最上川を船で渡る飛天勝(ひてんしょう)とその弟子のエディンは船人に自分達が誰か説明する。
(主に飛天勝が勝手に)

船人
「へー。アナタがあの有名な飛天勝さんでしたか。」

飛天勝
「えぇ。そうなんですぅー。服にサインしましょうかぁ?」

船人
「いえ。いいです。」

飛天勝
「飛天ションボリ。」


船人
「それよりも、この最上川をテーマに一句読んでみてはいかがですか?」

飛天勝
「うん。それもいいかぁ。」

船人
「この最上川は米沢盆地からきて、山形信条と盆地をかんがえして日本海へとそそいでいますよ?」

飛天勝
「よし。出来たぞぉ。
【さっきまで
 かゆかったけど
 おさまった】」

船人
「最上川関係あるかぁーい!」

エディン
「こんの下手男が!」

‘ビシィ!’

飛天勝
「投げ返されたー!」

‘ドシャァァ’

飛天勝
「ひひひぃん。何か見たか?」

船人
「いえ。何も」

飛天勝
「ならいい。この地に残る天勝伝説は語り弁の君にかかってるんだ頼むよ!?」
船人
「僕語り弁!?どんなのですか天勝伝説って!!」

飛天勝
「俳聖飛天勝は最上川の急流を自慢のマッスルでせき止め下流の村を守る。弟子はマッスル天勝、略してマッ勝を影から応援するばかりであった。」

船人
「何の為に僕がそんな大嘘つかなきゃならないの!?」

飛天勝
「宜しく頼むよぉ。これあげるからぁ」

船人
「え?何ですかこれ。うわーサインだこれ貰っちゃったグヘェ。あ、カバンにぬいぐるみがついてますね。」

飛天勝
「あこれはダメ、あげない。あげるものか!断じて!」

船人
「いえ、そんなに欲しくは…」


飛天勝
「マーフィー君は私の友達だ。エディン君に叱られた時だってこうギュッと…ー。ん?オバァァアァア!!首が破れてる!!死ぬー!内臓出てる!今夜が山だよこれ!」

船人
「内臓って…」

飛天勝
「誰がこんな事をぉぉ!」

エディン
「あぁ、それなら実は今朝早く目が覚めて…ー」

飛天勝
「……………Σ!?」



 

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