サイエンス・ワールド 短編集
□ー魔法少女 誕生ー
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〜妖精の国〜
ハンナ(妖精の女王)
「あぁー、最近不況のせいか、人間界が荒(すさ)んでいる。仕事もなく死んだ魚のような目をしたウジ虫共がうようよいるそうだ。だから貴様等、今の人間界を救う為に出動だ。」
キル(森の精)
「ってゆーか女王口悪っ!」
ハンナ(妖精の女王)
「誰だ今言ったのは。」
フィリ(壁の精)
「森の精です女王様。」
キル(森の精)
「ちょっ!チクんなよ壁の精!!」
ハンナ(妖精の女王)
「森の精。今日から男子トイレの精に移行な。」
キル(男子トイレの精)
「ガーン|||!!」
ハンナ(妖精の女王)
「そんじゃ野郎共、人間界へ出動。」
〜人間界〜
ー早朝ー
ネリル
「にー。そろそろ壁紙張り替えの時期かなぁ?」
家でネリルがはがれかけてる壁紙を見て呟く
シャンク
「お。ネリルー。俺に張り替えさせてちょー。」
ネリル
「に!あたしがやりたい!」
シャンク
「そう?じゃ宜しくー。」
ネリル
「にー。初めて張り替えるかもー♪」
‘ペリ。’
フィリ(壁の精)
「う…、た…、助けて下さい…。…壁紙に粘着して動けません…|||」
ネリル
「キャァァアァアアっっっ!!お化けー!!」
‘ネチャ!’
フィリ(壁の精)
「いたたたたた|||!ι」
壁紙を挟まってる壁の精に押し付けるネリル
シャンク
「何なにΣ!?このいきなりの心変わり!?」
魔法少女 誕生!
ネリル
「えと…、さっきはごめんね?ι君何しに来たの?ι」
机で向かい合って会話する三人
フィリ(壁の精)
「こちらこそ先程はすみませんでした。実は今人間界を救う為に、どうゆう訳だかこちらに来て壁と壁紙との間に挟まれてしまって現在に至る訳ですι」
ネリル
「に。君は誰?どこから来たの?」
フィリ(壁の精)
「僕は妖精の国から来た壁の精です。」
ネリル
「壁の精Σ!?」
フィリ(壁の精)
「はい♪頭皮の精なら人間の頭皮から人間界に行き、ラーメンの精ならラーメンの中からやって来る事が出来るんです。」
ネリル
「ロクな妖精がいない…ιもっとポピュラーな…、そう、森の精とか居ないの?」
フィリ(壁の精)
「居ましたけど、女王が怒って男子トイレの精に変わりました」
ネリル
「何があったの妖精の国でΣ!?」
フィリ(壁の精)
「死にたいって言ってました」
ネリル
「死ぬのΣ!?」
キル(男子トイレの精)
「…………ズーン…|||」←
フィリ(壁の精)
「あ。それよりも…」
ガサガサとポシェットから変なピンク色のマイクを差し出す壁の精
フィリ(壁の精)
「はい。お嬢さん。どうぞこれを受け取って下さい」
ネリル
「に。何これ!まさかこれって…ー」
フィリ(壁の精)
「はい。ホンミョンボです。」
ネリル
「ホンミョンボΣ!?何それサッカーの!?」
フィリ(壁の精)
「勿論魔法のマイクですよ?あ、サッカーとは関係ありません」
ネリル
「関係ないんだ…」
フィリ(壁の精)
「はい。偶然の一致です。」
ネリル
「うー」
マイクを手に取り見てるとシャンクが立ち上がる
シャンク
「凄いなネリルちゃん!これで学校で自慢できるぞ♪」
ネリル
「にあたしもう高3なんだけど…」
シャンク
「だいじょーびだってー♪ギリギリだよギリギリ♪」
ネリル
「ホントにギリギリだねΣ!」
《どうしようあたし。高校三年生にもなって魔法少女!?でも結構憧れてて…、でもあたし普通に魔法使える立場だけど奉術すらまともに扱えない!第一受験が…ー|||!》
↑成績悪い
「に、で、でも!これはあたしにしか出来ない事だよね!?」
フィリ(壁の精)
「え、いえ…ι適当に来たらたまたまここだったので…ーι」
ネリル
(誰でもいいんだ…|||なんか一気にやる気失せた…|||)
と、テレビからニュースが流れ、内容を聞いて死んだ魚のような目でテレビを見るネリル
〈最近、○○小学校で飼育されているウサギが何者かによって殺され…ー〉
ネリル
「…………………。」
フィリ(壁の精)
「今人間界は荒んでいるんです。お願いします。魔法少女、壁・紙・子となって世界を救って下さい。」
ネリル
「壁・紙・子Σ!?もうちょっと名前考えようよ!?でもどうやって変身するの?」
フィリ(壁の精)
「大丈夫です。そのマイクを手にした途端、言葉が浮かんだ筈です。それを唱えればいいんです」
ネリル
「そ、そなのι」