テイルズオブジアビス
□ー寒い場所での過ごし方ー
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「はははは☆皆さん頑張ってますねー。」
ジェイドがみんなに笑いかける
「アンタは本当に寒そうに見えないな。」
ガイがジェイドを見る
「いえいえ。私もこれでも凍える位に寒いんですよ。あぁー寒い寒い。」
「しらじらしい。」
「あそうだ!ジェイドの火属性の譜術を使って暖かくすればいいんじゃねーか?」
ルークが思いついたようにみんなに言う
「それはいい名案ですわね。」
「んじゃ、ジェイド。とりあえず譜術を…」
「お断りします♪」
「なっ!即答かよ!?」
「アナタ達はバカですか?今私たちがいるのは崖ですよ?こんな所で炎をだしたりしたら、雪が溶けて雪崩が起こる可能性があるんですよ。」
「あ…、た、たしかに…」
ティアが口元に手をあてる
「んじゃあ、他にどうしろっていうんだよ?このままみんな凍え死ぬかもしれないぜ?」
「ご心配なく♪そんな事はないですから。」
「は?なんか策でもあんのか?」
「策というよりも、ちょっとした案があるだけですよ。」
アニスを見る
「アニース♪トクナガを巨大化してくれますかー?」
「あ。はーい☆」
肩にぶら下げているトクナガを巨大化させるアニス
「……トクナガでどうする気だよ?」
「一人この中に入れるんですよ。」
『トクナガに!?』←ALL
「あ。なんで大佐知ってるんですかぁ〜?誰にも言ってないのにー♪」
「乙女の秘密です♪」
「キッショ!?ジェイドが言うと気持ち悪っ!」
↑ルーク鳥肌
「そりゃもう私は年をとりましたからねぇ〜。仕方ないですよ。」
「認めちゃ駄目だろ。」
↑ガイも若干鳥肌
「それで?誰から入りますか?」
「俺!俺から入る!」
ルークが手を上げて近づく
「はい♪ルーク様。五分間で100ガルドです♪」
「金とるのかよ!!」
「ま。これも商売ですしー☆(新しい商売みっけたしぃー)」
「アニース。何かよからぬ事を考えてませんよねー。」
「や〜ん。大佐ったら鋭いですねぇー☆」
「どうでもいいけど、どうやって中に入るんだよ。」
「あ。背中にチャックがあるんで、下に引っ張って下さい☆」
「ん?これか?」
チャックを開いてみると、中は暗くて何が入っているか解らない
「ほ、本当に中に入れるのかよ…」
「はい♪あ。でもでもー。誰も中に入った事ないから何が起こるか分からないですよー」
「もしかしたらあのディストの呪いが中に入ってるかもしれませんよー?」
アニスとジェイドが交互に言う
「………………そんな訳………………っ…!」
ルークが中をのぞき込み、一気に青い表情に変わる
「…どうしたの?ルーク。」
ティアが隣で声をかける
「……………は………はははは………」
ゆっくりチャックを閉じ、回れ右する
「ルーク?」
ガイもルークを見る
「………俺は何も見てない………俺は何も見てない……………」
「おや♪見ちゃいましたか。」
「見ちゃいましたねー♪」
ジェイドとアニスが笑いながら言う
『(………一体何を見たんだろう……………)』
↑ティア、ガイ、ナタリア
「ご主人様?何を見たんですの?」
「……はははは………今俺に話しかけるな………」
フラフラと崖の方に歩く
「あっ!おいルーク!そっちは崖だぞ!」
ガイがルークの後ろ襟を引っ張る
「うおっ!?…あ、あぶねーιもう少しで落ちるところだった…。」
「まさに九死に一生を得るという事ですね。」
「呑気に言うなよジェイド。」
「はあぁ。やっぱり商売にするには無理か…。」
アニスがトクナガを縮めようとした瞬間、上から音がする
“ー…ゴゴゴゴゴゴゴゴ……………”
「………おい。なんだこの音。」
ルークがみんなに呟く
「…なーんか嫌な予感がしてきたな…」
ガイも目を細める
「前にも似たような事あったような………(『ミュウの家出!?』のチーグルの森参照)」
ティアが上を見上げる
「おや。雪崩のようですね♪」
ニコニコしてジェイドが言う
「…な…だれ………?」
ナタリアが途切れ途切れに言う
「………もしかして、僕が何度も火を吹き続けて雪が下から上に溶けちゃったですの………?」
ミュウが青い顔をする
「…えーっと………、つまり……?」
ルークがジェイドに問う
「つまり、雪崩がこちらに向かってくるという事ですね。」
平然と言う
「………に……、………逃げろぉぉぉーっっ!!!」
みんな一斉に下に降りる