連載パラレル@
□俺は…〜脆弱〜
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「……嫌な感じやわ…」
ココの路地裏を真っ直ぐ進んだ先に…でっかい廃工がある
浴衣の中に入ってた地図が確かやったら、アイツ等はそこでたむろってるはずや
「今月分のを繰り越してもらえるよう頼むだけや……」
もう帰る所は無くなってもた
帰る所なんぞ…最初から無かったんや
「……」
俺は雑念を振払い、長々と続く路地裏へと道を進めた
段々狭くなるにつれて肩がぶつかりそうになる
何とか横に歩きながらも前へ進んでいくと、いきなり広くなったか思うた途端、視界いっぱいに広がる建物の前で足が止まった
「……ココか…」
アイツ等のおる所…
怖じ気づく足を無理矢理動かし、廃工の中へと入った
カツン…カツン…と足音が響く
「誰かおらんのか!?」
「さっきから君の横にいるんだけど」
「っえ!?」
バッと横を向くと、面白そうに口を吊り上げてながらこちらを見つめる目とかち合った
ロベルト…大頭の名前に負けんくらいのオーラを漂わせとる、俺を担当する借金取り
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