連載パラレル@
□俺は…〜玉響(前編)〜
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「そっ…そんな事……」
無い…とは言い切れ無い。
でも……
「僕なんかが踏み込んで良いのだろうか……彼の心を、抉ってしまうかもしれないのに…」
もし彼自身が、暗い過去を忘れる事が可能であるならば
わざわざ掘り返す事などしなくて良い。むしろ、してはいけない事なのだ
「彼にとっての僕が、もしかしたら小さな存在なのかもしれない……」
「だぁいじょうぶだって。」
「……?」
「君が佐野にとって小さな存在だってんなら、その基準より上の奴の所に行くのが普通だろ?」
「ぁ……」
その基準の上に誰もいないって事は…解るよな?
「これから先、その基準がどう動くかは解らねぇがよ…少なくとも今は、お前以上に大きな存在はいねぇって事だ」
これからの基準はお前の覚悟次第だ。
どうせなら、優しくリードしてくれるような存在でいてやれよ……?
「……ありがとうございます…銀時さんのおかげで心が軽くなりました」
やっぱりお医者さんって凄い
この人が医者と言う将来を選んでくれて、本当に良かったと心底思えた
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