連載パラレル@

□俺は…〜救出〜
1ページ/15ページ



…寝れへん…


火傷した部分がズキズキしとるからってのもあるし、腹が減ってしゃーないからってのもあんねんけど

それ以上に寝れへん原因も…ある…


―…君に優しく出来ないくせに…おこがましいにも程があるよね―


ロベルトは知らんねや

熱いフライパンを俺に押し付ける前に、どんだけ優しく接してくれてたかを


高杉に棘バイブを突っ込まれてた時…あん時は痛さに夢中で気にも止めてへんかったけど

…あん時、どんだけ辛そうな顔をしてくれてたか…今やったら解る


「……。」


俺の横で静かに寝息を立ててるロベルトは、おそらく明日になったら俺を解放するつもりでいる

それは俺にとっても嬉しい事で…明日が待ち遠しくなる気持ちも確かにある


けど…もっと奥にある心には、別の気持ちも確かにあるんや


このままでエエんか?

心に傷を負ったままのロベルトを放っといて嬉しがってて、ほんまにエエんか?


…エエ訳ない……


「……ロベルト、ちょぉ起きて」


エエ訳無いやんか。



.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ