連載パラレル①
□俺は…～虚無～
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「…ここで…？」
「そう、ここで。」
まさかそこまでしてくれるなんて思わんかった
ここを…我が家として暮らしてエエなんて……
「家賃…は…」
「そんなモノいりませんよ。君はまだ未成年でしょう？二十歳を迎えるまでは子供です」
嬉しい…こない嬉しく思うたんは何年ぶりやろう…
…一瞬でも思うた、あの時の嬉しさ―――
(アカン…折角の嬉しさが半減するやんか！)
雑念を払うように首を振り、ニコニコと微笑むコイツに意識を集中させる
「じゃあ、一緒に住むんですから自己紹介をしますね？」
「ん。」
楽しそうに話すコイツに心配はさせたない。
会うて一日もせぇへんっちゅーに、それ程にコイツを大切に思うなんて変な話しやな……
「僕は犬丸って言います。えっと…今はフリーターなんですけど…宜しくお願いします」
深々と頭を下げるあたり、カナリの几帳面なんやろなァ…
家が厳しかったんかな？
って厳しかったらフリーターなんかさせへんか。
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