。* 遙かなる時空の中で *。

□面白い≠好き
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『ここだったか、君と初めて会ったのは』

「あーそうだったかも」


忍人にならって周りを見回す亜希の横顔。それを見つめる忍人の表情はわずかにゆるんでいた。

初めて会ったのは、今日と同じく鍛錬していた時だった。

背後から突然に本気の一太刀を振るわれたのだ。その太刀筋をかわしたものの、予想だにしていなかった事態に珍しく動揺を露わにしたのを覚えている。

そんな忍人に亜希は、まるでおもちゃを見つけた子どものように無邪気に笑って言ったのだ。


“面白い”と。


「何が面白いのか、君はいつも言わないな」

『教えてほしい?』


挑発的なその微笑に僅かに頷けば亜希は答える。


『前は“強い敵に出会えたから”。でも今は――』

「なっ!」







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