。* 遙かなる時空の中で *。

□君に花かんむりを
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てきぱきと執務をこなすアシュヴィン。
時には悩むように眉をひそめる。

最初はその姿を見るのが好きだった。

誰よりも真剣にこの衰退していく常世の国に緑をつくろうと努力する、その姿が。

でも今は、


『……アシュヴィン』


彼が無理をしている姿を見るのがつらい。


「や、浮かない顔ですね」

『リブ』


亜希は礼を述べ机に置かれたお茶を一口飲む。

リブの煎れるお茶は丁度いい温度で、香りがいい。


『そんなに浮かない顔してる?』


カップの水面にうつる顔を見ても自分自身ではよく分からない。


「や、私から見たらですけどね」


そっか、とこぼし亜希は思いついたようにリブに、ばっと顔を向けた。


『リブ、アシュヴィンにはお茶煎れたの?』

「は、まだですが…」

『私が煎れてもいいかな?』


リブの顔色を伺えば、笑顔で頷く。
殿下も喜ばれますよ、と。







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