。* 遙かなる時空の中で *。

□麗らかな午後
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「どーりで、いつもより元気がなかったわけだ」
『…え?』
「このまま寝ちまえ」


ぽんぽんと背中を軽く叩きながら、人懐っこい笑顔でサザキは言った。


『えっ!! でも…っ』
「いいんだよ。 心配なんだ」


かーっ!!何言わせんだよ!!と真っ赤になるサザキが自分のことを本当に心配してくれているのが嬉しくて、ぎゅっと服を掴みその胸に亜希は自分から顔をうずめた。


『ありがとう。言葉に…甘えとく…』
「ああ」


亜希は温もりを手に、意識が薄れていくのを感じた。


――それは、少しばかり西へと陽が傾いた頃の小さな幸せ。







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