。* 遙かなる時空の中で *。

□A whimsical cat
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『そっか』


渡殿に仰向けに寝転がった体勢のまま、亜希は腕組みをした。


『“猫”だ』


あの気まぐれっぷりといったら、まさに猫じゃないか。


そっかそっか、と自分の言葉に頷きながらごろんと寝返りを打った。


『……ん?』


首を動かすと渡殿に天真の姿があった。
その顔はあかねの笑顔を見た時のように真っ赤で――はた。
今ここにあかねはいない。ならば、何故?


『天真どうしたの?』


声を掛ければ一瞬ビクっとする。かと思えば、さらに顔を真っ赤にして口を金魚のように動かす。
いつまでもほっとくわけにはいないのでまた問いかける。


『天真?だからどうし「スカート」


……は?
天真がやっとのことで発した単語を思わず間抜けな声で聞き返した。





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