。* 遙かなる時空の中で *。

□君に花かんむりを
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『花って元気をくれるんだよね』


よっ、と軽やかに起き上がりアシュヴィンに頭を低くするよう促す。
亜希は笑顔で手にしていたそれを乗せた。


『“無理をしないで”なんて私が言ってもアシュヴィンは聞かないでしょ?』


アシュヴィンの癖毛に負けじと乗っかるそれ。
足元の花を編んで作られた花かんむりだった。




『だからこれは駄目かな?』

「?」

『“一緒に、また此処に花を見に来よう”』


呆気に取られたような表情のアシュヴィンの両手を包み込むように握る。

やがて観念したようにアシュヴィンは苦笑をこぼし頷いた。





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