NOVEL

□*目が離せない
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*高杉*
俺が今見ているのは何だ?…くくく…あぁ…ちっぽけな世界だなぁ……簡単に潰すことができるくらいモロいんだろうなぁ…だったら俺の左目が見えるようにナルまでに…潰してやるよ…くくっ…

銀時やヅラがきてからどれくらいたったんだ…?だいぶ船の中が落ち着いた…
「晋助様っ!!真選組のやつらっすっ!!」
まぁあんだけドンパチやったんだ…そらぁくるわなぁ…
「…………」
「晋助、どうするでござるか?」シャカシャカシャカシャカ………
「どうするもなにもまずてめぇの耳についてるヘッドホンはずせや、さっきからシャカシャカウルセェんだよ…」
「!!忘れてた…すまんでござる」
ヘッドホンを外す万斎…どうやら船の周りは囲まれてるらしい…
「…ふんっ…幕府の犬が…」
「まぁそういうなでござる、晋助。あそこで前出て戦ってる綺麗な黒い髪の奴を見るでござるよ…」
んだょ…と呟きながらちらっと見る…それが俺がアイツに初めて会った瞬間だった…

「真選組にも捨てがたい奴がいるでござるな…」
「………」
「……晋助?」
「おい万斎…俺たちも直接潰しに行こうじゃねぇか…」
「晋助…珍しいでござるな…」
「はっ…てめぇは黙って俺についてくりゃぁいいんだよ」

*土方*
人の叫び声が…うるさかったはずなのに急にしんとなった……
かなりの直感だが何かがきた…
ゾクリという寒気とともに今まで戦ったこともない奴がここにくるという楽しみで思わずにやりとしてしまう…
さて…久々の本格的な喧嘩なんだ…楽しませてくれよ?

ザッザッと堂々と歩いてくる奴…いや…二人なら奴等だな…
…ふんっ…狙いは俺かよ…

手で隊士達にひくように合図 無駄死には避けてぇからな…
足音が近づき少し構える…コイツ等…遠慮なくきやがって…
チャリっと刀の音をわずかにたてて切り込む体制になろうとした瞬間――――――――――――俺の首もとには刀があった…
バッと後ろにさがると初めて奴の声が聞こえた…
「くくくっ……そうでなきゃなぁ…副長さん?ww」

コイツが誰なのかは声だけではわからなかったが一つわかるのはコイツはぁ…やべぇ…ってことだ…
隊士達をひかせて正解だったな…

ようやく姿が見えた……派手な女物の着物…左目を隠す包帯鋭く獲物を狙う目……コイツはぁ間違いねぇ…高杉晋助…
港でどんぱちやってっからきてみたら攘夷志士がでてきてもしかしたら…と思ったがまさか大当たりがでるとはな…はっ…せいぜい楽しませてくれよ…高杉晋助

*高杉*
遠くから見ただけで一瞬でも虜にしてしまう奴が今俺の目の前にいる
やっぱり綺麗な髪で白い肌で俺の色で染めてやりたい…切れ長の綺麗な目で睨んでくるコイツに対してなのか俺の欲なのかわかんねぇがゾクゾクしてくる…これは楽しめそうだ…
「どうしたよ…さっきまでの勢いはよぉ…鬼の副長さん…?」
「るっせぇ…そんな減らず口叩けてんのも今のうちだぜ…高杉ぃ」
「……はっ…かわいいねぇ…」
「はぁっ!?」
しかめっ面をした瞬間俺はコイツに刀をむける…
キーンと刀と刀がぶつかり合う音…
「っ…さっきのは動揺作戦かぁ?残念だったなぁ」はんっと笑う土方
別に作戦とかだったわけではない…むしろ俺ぁ作戦なんてたてねぇし……さっきのは…まじで思った事を言っただけだ……コイツを俺のもんにしてぇと……あらためて実感しちまっただけだ…土方十四郎…

都合よくコイツの顔が目と鼻の先……まぁ刀をはさんでだがホントに透き通るような肌してやがる…
にやりと口をつり上げて笑う…そしてコイツの口に噛みつくようにキスをした…
「!?」
刀が音をたてて落ちる…俺の手にはまだ刀が握られているからコイツが落としたんだろうなぁ…
「…っは」
「な…なにしやがるっ!!////」


*土方*
いきなりかわいいなど言われ何故か顔が熱くなるのが感じた…なに言ってんだよコイツ…
そしたらいきなり刀を向けられはっとする……危機一髪ってとこでその"牙"を止める
あぁ…そうゆう事かよ……刀を止めるのに歯を食いしばりながら感じる……胸の痛み…
「っ…さっきのは動揺作戦かぁ?残念だったなぁ」
イタい…なんなんだこの痛みは…コイツが…高杉が何なんだよ……
ちっと舌打ちをすると高杉の視線が気になった…俺を見てる…?
ニヤリと口を吊り上げて笑われたかと思ったら口に暖かい感触……………
「!?」
手からするりと刀が落ちる……それと同じタイミングで高杉が俺にむけてた刀をおろす……
「…はっ」
「な……なにしやがるっ!!///」
これは……キスをされたと言うことなのか……
「くくくっ……土方ぁ…ご馳走様?ww」
「なっ///」
「今度は奪い取るかたちでもてめぇをもらうからな…覚悟しとけよ」
そのまま船の方向へ帰っていった高杉を……敵ながら………かっこいいと思ってしまった…………////
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