DRRR
□sleeping beauty
1ページ/4ページ
「・・?」
一人暮らしのおんぼろアパート。
戸締りはして行った。
なのに、うっすらと窓から洩れる光に気づいた。
物取りが来る様な外観でもなく、押し入った所で金目の物なんてありはしない。
なのに、その光は動く事もなく ジンワリと安物のカーテンをすり抜け光を放っている。
そもそも、あの位置に光源がないのは家主である自分が一番知っているのだから・・。
物取り出なければ、・・・あの部屋が、オレ−平和島静雄−の部屋だと知ってる人間だという事。
流石に、夜も更けた深夜。
こんな時間に暴れたら、大家に出ていけと言われかねない・・と、そんな事を頭の片隅で思いつつ。
ゆっくりと、扉を開けた。
「・・・」
誰かが、飛び出して襲ってくる訳でもなく。
そもそも、人の気配もない。
(考えすぎか・・?)
そう思い、パチンと手元にあった室内のスイッチを入れようとして・・足元に触れた何か。
夜目のまま警戒して、目を凝らせばそこには見覚えのないブーツが一足。