心ハ見エナイ

□なに…
1ページ/1ページ




なに…

この…
胸が焼けるように熱くて…目の前の物を壊したいと思うこの気持ちは…



他の人間に見られるくらいなら…

僕は君を閉じ込める…

暗く悲しい暗闇に…



君が他の人間なんかと話すなら口を縫ってしまおう。
誰とも話せなくても君の気持ちは僕にだけ教えてくれればいい。



君が他の人間に触れるならその腕を取ってしまおう。
僕が君の腕となるから。
他の者になんか触れないで。


君が歩いた場所は他の者が踏まぬように燃やしてしまおう。

君に触れた風は二度と吹かぬように消してしまおう。

僕はこんなに君が好きなのに…
どうして君は目を開けて僕に笑いかけてくれないんだい?

こんなに青白く…

月の光の下で輝いて…

とても神秘的で…

君が目を醒まさなくても僕は君だけの者…


君が向こうに行って他の者達に会うなんて許せないから僕は君の後を追うよ。





また、君の顔が見れる…
また、君の肌に触れる事ができる…

また…
また…
また…




僕は君無しでは生きていけないからね。

君の…
君が…
君は…









END
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ