夢T

□同じ空
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夜。ベランダにて。
見上げた空は真っ黒で、星どころか月すら見えない。

7月7日。七夕。
一年に一度、織り姫と彦星の逢瀬。……何て、ロマンチックな事は正直どーでも良くて。只、天の川とやらが、見たかった。
星を見るのは、結構好きだし。


「残念だったね」


私の隣で同じ空を見上げているヤスがぽつりと呟いた。


「まぁ、仕方無いよ」


こればかりは、どうこう出来る問題じゃないし。


「来年は、晴れるといいな」
「……うん」


来年も、きっと隣にはヤスがいる。
例え、晴れようが曇ろうが、雨が降ろうが槍が降ろうが。

それだけは、譲れない未来。







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