夢T

□Step up
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人生、そう上手くはいかない。


等と呟きながら盛大な溜息を吐き俯くヤス。
何があったかは知らないが、兎に角お悩みの様子。
よしよしと頭を撫でてやるが、垂れた頭はあがって来ない。

そんな状況にどうしたものかと私も小さく息を吐いた。
正直、些か面倒ではあるが、此は優しい言葉の一つでも掛けてあげるのが友人の役目というものなのだろう。


「大丈夫だよ。きっと何とかなるって!」


何の根拠も確証も無い無責任な言葉。でも、只が私なりの励まし方というやつで。そんな私を充分過ぎる程理解しているヤスは、ソーダネ等と漏らし苦笑いを浮かべる。


「何事もやってみなきゃ、デスカ?」
「そーだね。そーいう事だね。当たって見事に砕けちまえ!ってとこですよ、保村さん。」
「砕けんのかよ………」
「うん。もう粉砕。」
「粉々ですか。」
「大丈夫。ヤスの骨は私が拾ってやるから。」


心配すんなと勢いよく背中を叩く。何だか苦しそうに息を詰まらせてたけど、敢えてスルー。
其でも少しは復活の兆しを見せるヤスに、自然と笑みが零れた。




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