銀魂
□Happy birthday!
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土方好きだよ
はぁ?今なんて?
俺は突然かけられた言葉に呆然とするばかりだ
「土方好きだ」
俺を呆然とさせた言葉を憎たらしいニヤニヤとした笑顔を浮かべながら繰り返す男
坂田銀時
こいつはいったいどうしちまったんだ…頭がイカレたのか?
イカレてはいない、俺達はそういう間柄(あいだがら)なんだ
「土方好きだ」
「……………」
「なんかねえの?反応なくて暇なんだけどさ」
「……坂田お前の顔むかつく」
「は!?んだそりゃ!?俺の顔ムカつくだ!?テメーにいわれたくねんだけど!!テメーのほうがムカつく顔してんじゃねえか!!」
なにかないのかと坂田に言われたから素直におもったことを口にしたのだが…なんて言われようだ、なんてムカつくんだ。
「ムカつくからムカつくんだよ!!ニヤニヤした顔で人を小馬鹿にしたような笑顔されちゃムカつくだろうが!!」
「………確かにそうだけどな」
ボソリと呟く
「こうでもしねぇと言えねんだよ」
これまたボソリと
お前は憎たらしい顔でないと好意の言葉を言えんのか、そんな顔で言われても嬉しくもない、女なら嫌がって逃げんぞ。
まったく坂田からの初めての【好き】がこんなか、興醒めだよ萎えるよやり直せよ。
「お前なんかあったのか?好きだとか今まで言ったことない奴がどうしたよ、気持ち悪いから理由を言っちまえ」
「気持ち悪いって!!テメ!!喧嘩売っちゃってる!?銀さんはね!!」
でかい声で叫んで下を向きながらボソリと
「きょ今日位は素直になろうとだね、おもってだね、着たんだけど…こんなんでもしないと言えないっつか、恥ずかしくてだな」
……なんなんだ?今日の坂田はおかしい
「おぃ、今日くらいはってなんだよ、今日限定でなくてもいんじゃねえのか?お前は今日にこだわんのか?」
「今日限定じゃなきゃダメなんだよ!!いつもいってたらありがたみないだろが!!」
「ありがたみとか意味わかんねえし、出し惜しみされってムカつくんだが」
「今日は銀さんの誕生日なんだよ!!誕生日くらい素直になったっていいだろが!!ゆっちゃってもいいだろが!!」
「はぁ?誕生日?テメーの?…バカだろ?なんで自分の誕生日に素直になんだよ?なんかおかしくね?」