物語

艶事。
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「薫殿。只今ー。遅くなってすまなかったでござる。」


がらっ。

(もう、寝てしまったでござるかな?少し寂しいでござる…。)

こつん。
ころころ・・・。

(おろ?)

足元には徳利とお猪口が一つ。

(おろ?薫殿、一人で晩酌?珍しいでござるなぁ。では酔っ払いの愛しき人の寝顔を見てから寝るでござる♪)

にやにやと嬉しそうに薫の部屋へ向かう剣心。

すぅー。

ちょっぴり下心の剣心は薫を起こさない様にゆっくり襖を開けた。

しかし。

「かおるどの。」←でも、ちょっと起きて欲しい!?

(おろぉ〜、いないでござるぅ。)

少し泣きそうになる。

だけど泣いてる場合じゃない!

(もしや!事件でござるか?薫殿を探さねば!!)

走り出そうとしたが、向かいの剣心の部屋から灯りが漏れている。

「ふぅ〜拙者の部屋でござったかぁ。良かったでござる♪では、仕方ない御仁でござるなぁ〜一緒に寝るでござるっ」←仕方なくない寧ろ嬉しそう
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