作品その2

□ゆるり、とした日(跡リョ)
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「ねぇ、出かけない?」
「あ?」
「テニス日和じゃん」
「嫌だな、こんな穏やかな日にまで勝負なんてよ」
「えー」
「お前だってクッション抱いてごろごろしてんじゃねぇかよ」
「んー…」

リョーマはごろごろとお気に入りのクッションを抱いてソファーに横になった
跡部はデスクからそれを見遣り、くすりと笑ってソファーに座る
くしゃくしゃと頭を撫でてやると、リョーマは跡部の腰に腕をまわして膝枕に移行した

「猫みてぇだな」
「んー…あんたも十分猫みたいじゃん」
「どこがだよ」
「縄張り守るところとか、気位ばっかり高いところとか?」

お腹にぐりぐりと頭を押し付けて気持ち良さそうにリョーマはのんびりと言う

「お前、半分寝てるだろ?」
「そんなことない」
「いやいや、久し振りに会えるのが楽しみで昨日寝付けなかったんだって?」
「…何で知ってんの」
「おまえん家には誰が居る?」
「リョーガのやつ…」

仰向けになったリョーマの目を手のひらで塞いだ

「寝ちまえ。四月は部活の方の仕事が少ないから、まだまだ機会はたっぷりあるさ」
「寝ちゃったらあんた仕事するじゃん。生徒会とか」
「今日は一緒にごろごろしてやるよ」
「ほんと?」
「まぁ、言い換えれば一日中ベットの中で過ごすってことだな」
「…まぁ、それでも良い。」
「お前本当に眠たいときは素直だな」

ひょい、とリョーマを横抱きにするとそのまま二人はベットへと消えていった

 

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