作品その2
□手を繋ごう(日吉滝)
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休日のデート
待ち合わせ場所に居た滝さんは
普段とは違いふんわりとした印象の服を着ていた
それは女性的な印象だったが、驚くほどにしっくりきていた
「お待たせしました」
「おはよ。待ってないよ」
「そうですか?」
「うん」
にこりと笑う滝さんは言って、右手を出してきた
「…?」
「手、繋ご」
イタズラっ子のような笑顔
なるほど、これがしたくて、この格好か
「はい」
「…え、」
「何動揺してるんですか」
「だって…本当にしてくれるとは思ってなかったもん」
「嘘ですね」
「…何の事?」
「企画は越前リョーガさんですか」
「そうだよ」
諦めたと同時に仕返しを思い付いた様子
スルリと恋人繋ぎにされた上で言われた
「企画は僕だけどね」
…なんて人
勝ったと思ったのに逆転された
「まぁ、こんなイタズラ企画なら、歓迎します」
end