お題小説
□痴話喧嘩中(跡リョ)
1ページ/1ページ
「行かねぇの?」
「何で」
「行きたそうだから」
面白そうに笑顔を浮かべて無責任に兄貴が言う
「どこが」
「分かってんだろ、どっちもどっちなの」
「だから?」
「素直になれよ」
「…ヤダ」
「かわいくねー…後悔させてやろうか?」
「どうやって?」
「慰めついでに跡部に抱かれてくる」
「なっ!ヤダ!」
「なら取り敢えず携帯点ける」
落としっぱなしの電源を点けると
大量に入って来たのは全て、氷帝レギュラーからのメール
仲直りしないと、跡部の機嫌が悪すぎるから…という建て前と
本気で心配している本音
それらの中に見え隠れする跡部の姿
「ホント、バカ…」
携帯を握って呟き
家を出る
「どっちがだよ」
問い掛けに応える人は居なかった
end