□青春■

□ノートの隅の言葉。
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後ろから十ページノートを使います


一般的に使う三十枚ノートでええです


ただしルーズリーフはやめて下さい



それさえ合えば大きさや紙の枚数は問いません






【ノートの隅の言葉。】






前に座る彼女が愛しく思う


眠そうにたまにうつらうつら頭が動いて
終いには頭を机に伏せて寝る



詰まらなそうに髪をいじくり
そのままボーとして板書にまだ書き写してへんのに消されそうなったり


見てて飽きへん


ちょっとした行動にドキドキしてまう






そんな事を思っていたら
不意にプリントを回してくる時にたまたま当たってしまった指先

彼女は気付いてないみたいやけど確実に当たった指先が妙に熱い


多分この指からは伝わらへん…
いや確実に伝わらへん気持ちを

視界に入ったノートの端に書き込んだ



一、二、三…


…十



最後のページに自分の思いをちゃんとした言葉…文字にした


書いたページをパラパラめくってく














みたいな感じに一画ずつ増やして


最後には 好き って字になる


所謂パラパラ漫画…基パラパラ文字

ページを重ねる事にまるで字が動画のように書き加わってく


少ないページ数のパラパラ文字はすぐに終わった




…これを彼女に見せながら告ったらかなりロマンチックちゃう?


それを跡部とかの連中に言ったら『ラブロマンスの見過ぎ』と言われそうやな

と思って一人で苦笑いした




いつになったら言えるようになるんやろか

ノートの端に書いた俺の思い

俺は臆病の小心者やから今すぐには伝えられへんな…



そう考えるといつも告ってくる化粧の濃い女とかを少しだけ尊敬…
は出来へんな

アイツ等の思いは軽いんや
それに俺の中身なんて見てへん



俺の彼女に対する思いとは比べられんと思う


あー…
どんだけ俺は自分に溺れてるんやろか


まぁ 当分はこのノートの端にでも俺の思いを書き綴り
告白の練習でもしよか…



end


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