078 シャングリラ後日談

□君と描く未来
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「そうか。涼太らしいといえば、らしいけどな」

「とにかく……会いに来たがってるのよね? いつなの?」

「お父さんとお母さんの都合がいい時に、いつでもって。いい? 会ってくれる……?」

「私は、構わないけど。こんな狭い家に、いいのかな……?」

「そんなこと気にする人じゃないよ。お父さんは……?」

父は腕組みをして、暫く考え込んだ。びくびくしていると、父はもう一度溜め息をつき、ゆっくりと口を開いた。

「わかった。まず会って話を聞こう。土日ならいつでもいい。坂井さんに伝えてくれ」

「ありがとう! お父さん!」

「言っておくが、話をしてからだ。事情はわかるが、こちらとしては、あまりにも突然すぎるからな」

「うん、わかってる。彼に話して、また都合連絡するね!」

その日は実家に泊まり、翌朝帰ることにした。達樹くんに、『お父さんとお母さんに話したよ。戸惑ってたけど、とにかく話を聞きたいって。土日ならいつでもいいって言われたけど、都合どうかな?』とラインした。返事があったのは翌朝で、『4月中は厳しいな。5月に入ったら、調節しやすくなるから、また連絡するよ』とのことだったので、とりあえずそれだけを両親に話した。
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