お題小説B
□074 指を絡ませる
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074 指を絡ませる
結局、この腕は自分の所有物なのだ。
伸ばしても伸ばしても、自分の身体から離れることは無いのだ。
伸ばしても伸ばしても、君もその腕を伸ばしてくれないのなら、
この腕は、君を捕えることは出来ないのだ。
人は、どんなに愛し合っていても、誰かとひとつにはなれないのだ。
だからこそ皆、愛する人とひとつになりたいと願い、
この細く、短く脆い指を絡ませ合うのだ。
END
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