お題小説A

□050 雨の日
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050 雨の日

寒いし、濡れるし、湿度が上がって息も詰まる。

傘をさしても片手が塞がるのは不便だし、足元はびしょびしょになる。

空が暗い所為で、気分まで暗くなる。



雨の日は嫌いだ。



あの時は、どんなに寒くても、どんなに濡れても、どんなに暗い気分になっても、君が隣に居てくれるだけで、そっと傘をさしてくれるだけで嬉しかったのに。

君が居なくなってしまえば、前よりももっと、



この日が、疎ましくなる。



しとしとという音が、まるで私の心を打つ音のように聞こえた。





END
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