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□008 長い長い夜の祈り
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008 長い長い夜の祈り

忘らるる

身をば思はず

誓ひてし

人の命の

惜しくもあるかな



あなたが居ない夜は長い。眠れない分、長い。泣き疲れた頃には、窓の外は明るくなっていた。

あんなに愛おしかったのに、どうしてこんなに憎いんだろう。一度愛した人を、どうしてここまで憎めるんだろう。



――――……。



もし、ただ私が後悔するだけの別れだったなら、私はどうしてたかな。今の私のようにただ憎む夜ではない、ただ後悔する夜。

あなたは、私の為に、汚名を被ってくれたのかな。私がすっぱりと、あなたを忘れられるように、あんなに冷たく振る舞ったのかな。



……ああ、せめて。

私との約束を破ったあの人に、天罰が下りませんように。





END
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