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□020 冷静と情熱のあいだ
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020 冷静と情熱のあいだ

「……っん、は…、あ、ん」

「……うーわ、ぐちゃぐちゃやで」

「いや…っ、は…っ」

「恥ずかしい、って?」

「うん……」

「エロいなぁ、那月は」

「や…、ちが……」

違う。那月の言葉は、和哉のキスの所為で飲み込まれた。

「……ん…ん、んっ」

「………」

暗く静かな部屋に、那月の小さな喘ぎ声と和哉の立てる音だけが響く。まただ、と那月は、遠退く意識の中でぼんやりと考えた。

「はぁ、や、…あ、あん」

「那月…、どうして欲しい?」

別に、どうも。

心の中で返事をするが、こんなことを言えば和哉の逆鱗に触れてしまうことを、那月は知っている。

「……入れて、和哉の」

「俺の、何?」

「……調子乗んなや」

「はは、冗談やんか」

そう言うと、和哉はゆっくりと那月の中に自分の物を埋め込んで行った。

「あ、はぁぁ…いた…い」

「……痛いんか? 平気か?」

「……うん……」

こう答えないと和哉は怒る。那月のタブーは無限にある。

「あ、やぁ…あ、あん、あぁぁ…、はぁん」

「那月…、どう?」

「うん…、いいよ……」

「ほんまに? したら俺もう手加減せぇへんで……」

「いいよ…和哉、好きに、して」

「那月…、那月」

「ッあ! や、あぁん! 和哉ぁ…いやぁ…ッ」



いつからだろうか。
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