078 シャングリラ後日談

□タラレバ
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お読みいただきありがとうございます。

お話ができたきっかけは、菜々の職場の同期飲みです。最初の構想では、菜々の携帯は勤務中から充電が切れていて、まあ大丈夫だろうと飲みに出掛けて、連絡がつかなくて心配した達樹が職場近くまで迎えに来て、みんなと解散した時に菜々を捕まえてゴリ詰めする、みたいな感じでした。でも、さすがに菜々ちゃんそこまで達樹くんに無礼なことはしないだろうなー今コンビニでもモバイルバッテリーとか買えるし、と悩んでたところに、冒頭の達樹と東の会話がぽんと浮かんで、合体させた感じです。東を初めて登場させてから、それ以降のお話に毎回東出てくるな。使い勝手いいキャラクターです。達樹がタメ口で憎まれ口を叩く様子を書くのが楽しすぎて、冒頭だいぶ長くなっちゃった。

そして、以前も登場した沢村絵里香がちょっとだけいいヤツになって再登場。あれだけのことをされた菜々が絵里香も交えた席で飲むというのは不自然かなとも考えたんですが、現実的に考えて、同じ職場の同期相手なら、表面上は仲がいいふりをするかなあと。でも、やっぱり登場させたキャラクターを心から憎たらしく描くのはちょっと気が進まないんです、親心かな笑 でも、菜々の中学時代の元カレは心から憎たらしいけど笑

菜々が目を覚ました時に達樹が「菜々、おはよう」って呼び捨てにするのは、やっぱり若干気分良くなかったからです。めちゃくちゃ心配して、罪悪感を抱きながらも勝手に部屋に入ったら、菜々が気持ちよさそーに寝てるもんだからイラッとして、寝てる菜々をムリヤリ…みたいな展開も実は考えてました笑 終わったあとに菜々が泣きながら「なんでこんなことするの?」って訊いたら、「携帯繋がらなくて心配した」って達樹が答えるという。でもそれも、いくらなんでも菜々かわいそうだし、達樹もそこまではしないだろうと考えて軌道修正。

菜々が目を覚ました時の「11:12」という時刻は、実際に文章を書いている日付から引っ張ってきました。11月12日…書くの時間かかったなー。

「僥倖」という言葉大好きです。藤井聡太くんが使ったことで有名になりましたが、それより前から大好きな言葉です。タイトルを「僥倖」にしようかとも考えたし、描きたかったテーマにも沿ってるんだけど、こっちにしました。



2020年11月25日(水)
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