☆ハリポタ NOVEL☆
□【僕が一番欲しかったもの】
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「ハリー?そんなに落ち込まないで?」
本日の、魔法薬学がやっとのことで終了し、寮へと戻る道すがら、今日も10点減点を言い渡された僕は、落ち込んでいた。
そんな僕をハーマイオニーとロンが励ましてくれる。
「そうさ、君が悪いわけじゃないよ。奴の質問が悪いんだ。あんな、授業で習ったことのない薬草の名前なんて分かるわけないじゃないか。
・・・どこかの勉強好きさんなら別だけどさ」
「あら?もしかしなくても、それは私の事かしら?勉強することは悪い事ではないわ。自分ができないからって、ヤキモチなんて焼かないでいただけるかしら?」
隣で始まった夫婦喧嘩じみた、会話を聞きながら少し元気が出てくる。
二人なりに僕を励ましてくれている・・・という気持ちが痛いほど分かるから。
(こんな事で落ち込んでどうする、ハリー。今までだって、ひどい仕打ちを受けてきたじゃないか。
それに、僕はあの勇敢なジェームズ・ポッターの息子だ!)
そう自分に言い聞かせ、今だ喧嘩をやめない二人の仲裁に入ったのだった。