☆ハリポタ NOVEL☆

□【僕が一番欲しかったもの】
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「ミスター・ポッター。この質問に答えていただけますかな?」

光がまったく遮断された地下室で、彼・・・セブルス・スネイプが担当する魔法薬学の授業が行われていた。
上文の言葉は、毎日にように取り交わされる会話の一文である。
そのことに、僕、ハリー・ポッターは彼に気づかれないように、そっとため息をついた。


今日も今日とて、スネイプは僕に質問を投げかける。

・・・決して僕が答える事はないと分かっていて・・・。

と、ゆーかそんな質問に答えられるのはハーマイオニーぐらいだろう。
現に僕が彼に指されたとき、彼女は素早く手を上げ私が答えますと宣言したのだ。

しかし、これが無視されるのも毎度の事。
スネイプは、僕が分かりませんと答えるまで授業を先に進めようとは思っていなのだ。

そして、分かりません・・・と答えるとスネイプには厭味をいわれ、グリフィンドールからの減点を告げられる。

スネイプに馬鹿にされる事や、マルフォイにせせら笑われようが痛くも痒くもなかったが、寮が減点されることだけは、僕にとって耐え難い事だった。
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