レシート裏の文字

見られることもなく捨てられるはずだったレシートの裏に
口に出すこともなく忘れるはずだった言葉。

◆色即是空 

奇跡的な夜があった
言葉にしなくたって
通じ合っているという確信

あの人がわたしとおんなじ顔して
夜明けまでふたりで
思い切り笑って
思い切り泣いた夜

朝が来て
今日もあの人が生きてる
ただ そのことが有り難くて
すべてが光って眩しくて
あの人と世界中の人すべて
幸せでありますように
空に向かってただただ祈った

それは 一生に一度の夜
二度とおんなじ夜は来ない
それなのに どうして
また同じ夜を求めようとしたんだろう

すべては一瞬たりとも
変わらないものなんかないのに

おんなじ気持ちで
ずっといられない

毎年おんなじように秋が来るけど
去年とおんなじ秋はこないし
今年とおんなじ秋もこない


人の心も
世界の流れも
まったくおんなじことはなく
今 この瞬間も変わっていってる


人の心も変わっていく
人と人との関係も変わっていく

それは当たり前のこと
それを 自分の思うように捩曲げようとするから
苦しくなるの

我が儘と独占欲と依存心に苦しんで
苦しみ抜いて乗り越えて

ようやくたどり着いた先には
ぽっかりとした空があった

たとえ通じ合えなくても
たとえ遠く離れていても
たとえあの夜が二度と来なくても

やっぱり
今日もあの人が生きてる
ただ そのことが有り難くて
すべてが光って眩しくて
あの人と世界中の人すべて
幸せでありますように
空に向かってただただ祈ってる

2012/10/17(Wed) 23:22 

◆鬱血色 

赤いネオンの影は鬱血色
音楽隊は悩ましげに
腰くねらせて音ひけらかす
リズムに煙を巻きながら
昨日の続きのように奏でる

渦巻く色彩映り込む
まるで映画のワンシーン
ふとやって来て またすぐ去って
鬱血色の影に消え入る

誘惑しながらループする音
今はたして何処へ居て
今はたして何を感じ
自分はたして何者なのか
わからなくなってきている
わからなくてもいい気がしてくる

身震いするほど深く染まった
薬草まじりの残り香潜む
鬱血色の生き物に
いつしか姿を変えられて

剥き出しになる欲望を
赤い薬酒で誤魔化して
音楽隊が去ったあと
狂心まぜた氷 咬み砕き
鬱血色の生き物は
もとの姿を忘れ笑った

2012/10/11(Thu) 22:38 

◆散り散りの 

不特定多数に対してじゃなく
いつも たったひとりへ向けて

今日はあの人へ
明日はあなたへ
あさってはまだ会ったことのない誰かへ

直接伝えると大きすぎて
抱えきれないかもしれない
だから
散り散りにして伝えてみる

たったひとりへ向けて
伝えたい言葉に息を吹きかけて
散り散りにしたもの

そういうものが案外
不特定多数の人にも伝わる

散り散りになった言葉
たったひとりに向けて
不特定多数にも向かう破片
それをわたしは
「詩」と呼んでいます

2012/10/11(Thu) 21:52 

◆真っ赤なハイヒール 

真っ赤なハイヒールが欲しかった
買うお金がなかったから
持ってた真っ黒なハイヒールを
真っ赤なペンキで塗りました

殺人できそうなくらいの安物のハイヒール
カツカツ歩いてみたら
この町を支配出来るような気さえしてくる

だけど しばらくしたら
足が痛くてたまらなくなる
それはもう拷問のよう
早く自由になりたくて
急いでハイヒールを脱ぎ捨てた
アスファルトの感触を掴む
破れた網タイツからはみ出た足の指は
笑えるほど幼くて
そのあと少しだけ泣けた

しばらく裸足で歩いてみよう
無理をしたハイヒールも
窮屈な網タイツも脱ぎ捨てて

10センチ元通り小さくなったら
裸足で遠くに行きたくなった

真っ赤なハイヒールはそれからというもの
いつでもわたしの帰りを待ってるみたい

2012/10/11(Thu) 21:51 

◆たくましく笑う 

なにが本当なのか
探りすぎても迷路に迷う
その人が見えてる景色は
その人にしか見えない景色

でも 想像することは
出来るから
思いやることは出来るはず

自分の身に起きたつらい出来事を
笑いにして話してくれる人の
底知れない悲しさとたくましさ

とことん泣いて
とことん絶望して
それでも最後は立ち上がるか
そのまま去っていってしまうか

笑う力を信じたい
笑えないことも沢山あるけど
笑うたくましさっていうのは
絶望した人にこそ与えられると思いたい

笑うたくましさが
どうかあの人に与えられますように
あの人がたくましく笑える日が
いつか必ず来ますように!!

2012/10/10(Wed) 14:21 

◆no title 

地元の同級生が自殺した

中学卒業してから会ってなかったし

二人で遊んだ記憶もない

小学生の時に
何人かで遊んだ
古いマンションの部屋
なんとも言えない家の匂いがした

あの匂いは
これまで他で匂ったことのない匂いだった


病気を持ったこどもを抱え
離婚して
病弱な母親の介護もしていたという

彼女は最近の
秋の夕暮れの美しさを
みただろうか

下ばかりみて
俯いて
ため息をついていたんだろうか


生まれる命と
去っていく命

今年はふたり
自ら命を絶った

そしてふたりとも
母親になっていた

こどもを残して
死んではだめ

そう
言う機会もなく
誰かが
言う声も届かず


わたしは
生きよう
なにがなんでも
生き抜こう
命をいただいてる限り

たくましく
胸はって生きよう!

命を考える

去っていく命を知る時は
命を考える時

わたしは決して無駄にはしない

2012/10/03(Wed) 15:25 

◆no title 

ようやく
たどり気がついた気がする
わたし自身に

2012/10/03(Wed) 15:17 

◆no title 

いろいろあったけど、
なにか得体の知れない
大きな流れのようなものを感じる

それはつらかったり
ショッキングだったりもしたけど

不幸せではなくて
そのひとつひとつも
すごく深く意味があって
わたしに刻まれて
わたしの人生に厚みを出してくれてることを
身震いするほど感じる

2012/09/12(Wed) 21:49 

◆no title 

嫌なことが続くから愚痴るんじゃなくて
愚痴を言うから嫌なことが続く

楽しいから笑うんじゃなくて
笑うから楽しい

やる気が出るから動くんじゃなくて
動くからやる気が出る

2012/09/12(Wed) 13:20 

◆no title 

あの人のことを想うと、ふわっと心が優しくなる

あの出来事を思い出すとぱぁっと心が元気になる

そういう心を大切にしようと思う

2012/09/12(Wed) 12:32 

次の10件→
←前の10件
[TOPへ]
[カスタマイズ]



©フォレストページ