私生活〜つれづれ日記自薦集〜

□人
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08/30の日記


20:49
山奥の木工家
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木工家の先生と久々に語った。その先生は山奥に家兼工房があって、野菜なんか作ったり、作った家具を売ったり、木工教室の先生をしたりして暮らしてる人。
さすが木工家なだけあって、頑固だったり変わってるところがあるけど、すごい情深くて、人間臭くておもしろい。
長身で、いつもGパンはいてて、猫背で…一度会ったら忘れられない印象。
先生は木工以外にもいろんなこと(例えば人間や芸術や世界)についても、深く考えて、それを私に語ってくれる。
今日も私の仕事先に来て、芸術と戦争について語ってくれた。語り始めると長〜〜くなるんだけど、現実的でするどくて、だけど自由で前向きな言葉は、いつも私をはっとさせてくれる。
『売れるための作品は作らない』というこだわりを通して来て、いろんな人に出会って、いろんなものを見てきて、先生なりに捨ててきたもの、拾ったものをきちんとわけてるような、そんな考え方は、時々仙人のように思える。
年齢はまだ40後半くらいなのに、スーツを着て愛想笑いする道をやめて、自分だけの道を選んだ、揺るぎないオーラのようなものが先生からいつも感じる。
先生の言う『芸術』には、私の作品は入らないんだろうなぁ…といつも思うんだけど、それはそれでいいや。そのほうがいいや、と思う。
だって『正解』はきっとないと思うから。
それぞれ価値観が違って、先生からみて『それはナシだろ〜』って思う場所でいろいろやってたら、そのうち『なるほど…これもアリかもな』って思う作品になるかもしれない。
そういうのがいい。
そうでないと、私はもう何も表現しないと思う。
作ったものを人が見て「これはようわからん」「これはビンビンくる」「これはピンとこない」「これはなんかいい」みたいに変化してくれたらおもしろい。
芸術への価値観が違っても、単純に「話してると楽しい。元気になる。勉強になる」
先生は私にとって、そんな存在。この出会いも、きっと私にとって大事なもの。てか、大事じゃない出会いなんてないんだろうね
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