私生活〜つれづれ日記自薦集〜

□想い事
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09/06の日記


23:27
伝えるということ
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1年前『平和』をテーマに個展をした。
私にとっての『平和』は、『PEACE』ってイメージで、戦争反対はもちろんだけど、そこまで深い言葉じゃない。
おいしいご飯食べたり、ベットで寝たり、家族とすごしたり…っていう、ごく平凡な事が、実はとてつもなく恵まれてて幸せな事なのを忘れずにいようっていう意味。
そういう気持ちが、日本に住む自分達には一番大事だと思う。
だから、作品展の作品は、ポップにした。ディープにはしなかった。
だけど、それを観なかった人もいた。
まぁいろんな人が来るのが作品展のおもしろさでもあるんだけど、その人達は、私の作品のイメージや思いを観ようとせず、『平和』をテーマにしたってだけで、私を平和団体みたいなものに入れようと誘って来たり、『なぜ戦争は起こるのか』とか投げ掛けてきて、わけのわからない哲学を押しつけてきたりした。
その時のなんともいえない拒絶の気持ちは今でも忘れない。
だいいちなんで私が団体に入る必要があるんだろう。
私が仲間を探してるならともかく…しかも平和を願うのは個人の心なのに。
もちろん団体になると発揮できる力もあるだろうし、団体じゃないと出来ない運動も確かにあると思う。
だけど、私にそれを勧めてきたその人達は、明らかに『私たちはすごいことをしてます』っていう変な自信を持ってて、とても私が感じる『平和』とはつながらなかった。
あ、けどこれはあくまで私が感じた事だから正しいとか間違ってるとかは別だけど…。

今は『心を伝える』っていう事がすごく難しい時だと思う。
手段がたくさん増えたから。
『戦争反対』ってボードに筆で書いて持ち歩くよりは、人を大勢集めて『NO WAR』って人文字を作ったほうがインパクトあって伝わりやすかったりする。
資料館の壁に文章が書いてあるよりは、被爆者のナマの話を聞いた方がより伝わる。
『伝える』には工夫がいる。今までの方法じゃもうダメだと思う。
キレイごとなんか言っていられない。
見た目や感覚や流行で物を掴む現実はちゃんと受け止めなきゃいけない。
なんかよくわからなくなったけど、これからも作品をつくろうと思う立場として、自分の思いが、できるだけそのまま人に伝わるように工夫を頑張らないとと思う。
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