その他

□声
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―声―


『……か、イむ…カイ、む……
 我の、コえが…聞こえるカ…?』


脳に直接響く18年間片時も忘れたことのないアイツの声…


(あぁ…聞こえている…)


目を閉じれば、そこには瞼に焼き付いた美しき紅蓮の竜の姿。

手を伸ばせば届く距離、しかし実際に手を伸ばしても、己の手は虚しく空を掠めるだけ。

目を見開けば、そこにはなにもない。


(…………)


“契約”を交わし死ぬときまで一緒にいると思っていた己の半身は、もう傍にはいない。世界の調和の為に女神の器となり、堪え難い苦痛を人間の為に死ぬまで受けなければならない。


そんなことが許されるのか?
アイツは…あの誇り高き紅き竜は…



『…カ、いむ…カイ…む…カイ、ム……ワレの声が聞コエているナラば…我が名ヲ……!』


脳に響く声が、苦痛に堪えている叫びに変わる。
幾度となく聴いた声。


もう、アイツのこんな声は聴きたくない…


(もう少しだ…もう少しで…お前を解き放てる…だから…もう少しだけ待っていてくれ…)


(…アンヘルよ…)



残る直轄区はあと1つ…



☆☆☆☆☆☆☆☆

ふー…自 己 満 足 !

DODプレイしてからカイアン熱おさまんなくて勢いで書いちゃいました!

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