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□その向こう側
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ぐいっと引かれた袖に後を振り向く

彼は何時もより少し表情を崩して言った。

「俺、高瀬さんのことが・・・」

幾度と無い其れを受けて此れに似た雰囲気は何度も体験した。
ただし、こんなに期待を胸にして聞いたことなんて無かったけれど

「ことが・・・」

引かれた袖がきゅうっと掴まれる。
言いおわる前に抱きしめそうになって世界がフッと暗くなるのを感じた。
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