◆灰novel◆
□内攻−前編−
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「あ」
廊下の先を颯爽と歩く人物に気付き、ツインテールの愛らしい少女は笑顔でその人の元へ駆け寄った。
自分と同じ東洋人。
長い黒髪は絹糸のように光り艶やか。
白く繊細な肌。
同じようで全く違う…教団内には数少ない女性エクソシスト、神田ユウ。
実力も心も強い、そんな彼女がリナリーは大好きだ。
余り人と馴れ合わない彼女の傍に、文句も言われず自然と居る事が出来る…それが密な自慢だった。
1番近くに居るのは常に自分だと思っていた。
あの日までは…
【内攻】
−前編−
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